MAKHAMPOM 
"CHAO LAR returns"上演 "CHAO LAR returns" はMakhampomの6人のアーティスト達によって演じられる60分の演劇である。その劇はタイ語と英語による最小限の会話に基づいた心を強く打つダンスと音楽で構成されている。Makhampomはタイの若者をターゲットとして伝統舞踊、音楽、物語を現代劇形式に翻案して上演するスタイルをとっている。この"CHAO LAR returns"の上演に際しては海外の観客に対して言語的限界を越えるための工夫がなされ、様々な音楽、強靭な身体的想像力、そして歌唱をおりまぜた身体性の強い劇作品に仕上がっている。
"CHAO LAR returns"は古代タイ北部の民話"PRA LOR"を麻薬問題について提言するために脚色したものである。この作品は1994年に6人のアーティストと6人のミュージシャンによってバンコクのスラム街20ヵ所で上演され、地元の観客の大きな反響を呼んだ。今回"CHAO LAR returns"は最新の状況を反映するため、新たなデザインといくつか新たな解釈が加えられて再演される。
"CHAO LAR returns"は観客が三方向から囲むことが出来る蹄鉄型の舞台で上演する。観客との相互作用のある親密な舞台を可能にするためそのようにデザインされている。また上演後にはすぐに劇中に浮かび上がってくる問題について語る討論の場をもち、日本とタイの類似点、相違点についても熟考する。

 
"CHAO LAR returns"概要 CHAO LARは他の10代のギャング達と同じように戦いと冒険を好む若き王子である。彼は父の死後すぐにMANSUANG王国を支配しなくてはならない。しかし、人々は彼が暴力的でプレイボーイで無責任な悪い王になるのではないかと心配している。実際のCHAO LARは紳士的でMANGSUANG王国の敵国であるSORNG王国の二人の王女PURNとPANGに感化された自分自身の夢を持っている。しかし、彼はそのことを誰にも、母にさえそのことを言えなかった。なぜならば母は彼を愛しているのに喧嘩ばかりして、彼を決して信用してくれないからである。
SORNG王国に仕えている有能な魔法使いPOO CHAOは"SALA HERN"という不思議なガムをつくり、奴隷の幽霊達にそれをCHAO LARに食べさせるように命令した。POO CHAOに操られている時、CHAO LARはより一層攻撃的になった。王妃は黒の魔術師に助けを求めるがCHAO LARはSALA HERNを口にしてしまい、母を殴打し、そのまま二人の親友KAEWとKWANとともに宮殿から走り去って行く。
CHAO LARはMANSUANG王国とSORNG王国の国境にあるGALONG川に来る。国境を越えようとするCHAO LARをKAEWは止めようとするが、KWANは支持する。CHAO LARはどうすればよいのだろうか?
またしてもPOO CHAOは強力な魔力をもつチキン、KAI KAEWをつくる。CHAO LARをSORNG王国に引き寄せるためである。KAEWは結局CHAO LARを止めることができなかった。より勇敢になるためにCHAO LARはより多くのSALA HERNを口にするようになり、その度に彼はPURNとPANGと出会った「死の門」と呼ばれるSORNG王国の門に引き寄せられていった。しかし、二人の王女は彼に失望する。彼があまりにも弱く、信頼できず、そして自分自身をコントロールすることができなかったからである。CHAO LARは新しい生活を始めることを誓うが、それは遅すぎた。彼は希望と夢を叶えぬまま死んでいった。しかし、一体誰がCHAO LARを殺したのであろうか?      
Makhampom Team Work Tour manager/Co-ordinater Ms. KWANHATHAI BOONLUE
Artistic director Mr. PRADIT PRASRTTHONG
Actor Mr. SOMSAK SIRIPAN
Actress Ms. YADA KRIANGKRAIWUTTIKUL
Ms. DUANGJAI HIRUNSRI
Ms. DUANGKHAE BUAPRAKHON
Ms. SUTARATH SINNONG
MAKHAMPOM Makhampom Theater Group of The Grassroots Micro Media Projectは1981年に設立された。2000年には地域において、またプロフェッショナルなグループとしての文化開発活動20周年を祝った。
地域の文化開発という面で、Makhampomは村や都市の貧しい地域の子供、若者との活動を中心としながら、同時に多世代が交じり合った集団、特定の課題をもったグループ、そして一般の人々と活動してきた。Makhampomは演劇ワークショップのプログラムを通して地域とのつながりの基盤を築いてきた。劇の上演、稽古、そして情報活動でしばしばワークショッププログラムの補足をしてきた。これらのプログラムではタイ社会における民主主義、子供売春、天然資源、環境保護、エイズ、麻薬乱用、性教育などの多様な社会問題について提言してきた。
またMakhampomは人気のあるパフォーマンス集団として、タイ国内でも国際的にも知られている。職業的な文化活動には地域活動家、NGO職員、教育者、政府関係者のトレーニングプログラム、そして地元と国際的なネットワークを通しての情報交換などがある。主なパフォーマンスの上演には平和問題、セックスの低年齢化とそれに伴う妊娠の問題、麻薬乱用とエイズについての国内のツアーキャンペーンも含んでいる。国際的にはアジア太平洋地域においてのパフォーマンスの共同制作、ワークショップ、セミナー、トレーニング活動を行っており、タイの子供売春についてのパフォーマンスの上演は、イギリス、オーストラリア、アメリカを巡演した。